「決算評価書」は1900年代アメリカで
発祥した経営分析法が今でも使われている
それに対する新視点からの提言です
ー 新視点 ー
A「栄枯盛衰」を分析する
B「経済的人間の関係性」を分析する
C「経営を分配としてとらえる」
D「成長」「停滞」「衰退」の動線で点数評価する
E「過去の事実」から現在と未来をかたる
経営の栄枯盛衰
「会社は成長しているのそれとも衰退しているの?」
ここが経営に関係するすべての人々の関心事でしょう。「動向が知りたい」ということでしょう。
「売上増えていますか?」「利益増えていますか?」このフレーズに経営評価のすべての本質が語りつくされていると考えます。
資本主義経済下の経営は利益と資本の複利的増殖を求められるからです。
アメリカ発の現在の経営分析は、貸すに足りる企業か、投資するに足りる企業か、という「他社比較評価」で構成されています。
決算評価書の役割
決算書→利益の計算機・報告書
利益は取引段階では表面には出てきません。決算書のみが複式簿記による記帳を元に「利益」を知らしめてくれます。
決算書そのものは、よく言われる「経営の通信簿」ではありません。評価はなされておらず、評価書とは言えません。
決算評価書→「経営の通信簿「」プラス経営の計画書
決算評価書は新しい位置を占めることになります。
「計画」も同時にここでやるべきと考えます。
経営計画書→経営の予定表
本質は予定表と考え、資金繰り予定表と同列におくべきです。スケジュールにまで熟成させるべきです。
増加(Up)減少(Down)で経営の動向を説明
重要なのは2期決算書比較!
「栄枯盛衰(Ups and Downs)」を知る
どんなにお金持ちの企業でも衰退する時があります。どんなに赤字続きでも特需などでV字回復成長する場合があります。世の中の情勢は一時も静止していません。
Up Down方式経営分析による”決算評価書”は、決算書を増減で「評価」、「点数化」に成功した、まったく新しい報告書です。
成長とは何か、衰退とは何か
三つの要素・二者の「関係性」の目標
資本主義経済に於ける経営は「売上」と「コスト」と「利益」の三要素の運動体です。これらが同時に増加することが成長と考えなければいけません。これが資本主義経済の「本質」です。
コストは自己の利益のためには削減が最も近道と考えられます。しかし社会全体では衰退要素となります。いずれ自己の衰退要素となります。「売上とコスト」の同時増加が資本主義社会の繁栄であります。コストは他社の売上であり、「人間の関係」にすぎません。
従って経営は「売上と利益」「コストと利益」「売上とコスト」二つ同時の増加が「関係性」を考えた目標となります。
どちらかが減少する時、社会的には停滞(Slowdowns)の要素が隠されています。もちろん二つ同時の減少は直ちに自社にとっても関係性にとっても「衰退」と断定しても良いでしょう。
この動線の「分析・評価・点数化」が決算評価書の手法となります。
“Up Down方式決算評価書”は「経理マンと経営者の共通語」過去と未来の熟慮
決算書(試算表)は過去の利益を我々に見せています。つまり我々は今の利益を見ることは出来ないのです。宇宙や星空の”今”を我々が見れないように。
従来、経理マンは過去の利益を話し、経営者や営業マンは未来の利益にこだわるばかりでした。
二期決算書から「過去の動向」を評価することに成功しました。その動向を見て、「今を含む未来」を想像することが出来るようになりました。
経営者と経理マンが初めて同じテーブルで向き合い、資本主義の本質「利益」を話すことが出来るようになったと言えるのです。
取引と利益「隠せ隠せ」
「利益の秘匿性」という「利益の性質」を知れば「経営の本質」が分かります。
例えば建設業における「見積書」に利益と言う項目はありません。また商品売買の現場には売値しかありません。しかし、売手の頭の中には「儲けたい」という意思と「儲けの数字」が確実に存在します。売値は「自由設定」と言うのが資本主義経済の本質でもあります。
つまり「利益(儲け)」は表舞台には登場させないのです。「利益」が秘密にされていることにより、取引はスムーズに行われ、資本主義経済は発展してきたと言っても良いでしょう。先に述べたように利益は「決算書と言う計算機」によって初めて明らかにされるのです。
決算書はその意味で「自己報告書」でもあります。一方「過去の利益の計算機」と言う限界も知るべきです。さらに決算書の秘匿性もそこから来ています。「利益」は知られたくないのです。
同族会社の特殊性
この新経営分析は上場企業から全法人の80%を占めているとも言われている中小同族企業まで例外なく「有効な分析評価法」です。
しかし、以下に述べるような理由で経営に困難や改善点が発生した場合、まずは役員報酬の減額や役員貸付金の回収から着手しなくてはなりません。
なぜなら、同族会社の役員報酬は見込み利益を考慮の上、税法の縛りがあるとは言え「利益処分的」に決定されることが多いからです。
経営者がオーナーである場合が大部分だからです。このように簡単に役員報酬は増額されるので、困難時の減額に躊躇があってはいけません。また役員貸付金は直ちに回収を求めるべきであり、別の言い方をすれば、社長貸付金が長期固定化すれば、「実質不良債権」もしくは「役員賞与」と疑われても仕様がありません。UpDown方式経営法 経営は簡単?
決算書におけるすべての項目(勘定科目他)の増減(UpDown)には理由が存在します。さらにその組み合わせにおけるねじれ(片方が増加、片方が減少)には経営のヒントが潜んでおります。それらを考慮すると、しぜんと経営改善の急所が分かります。
つまり、経営分析が直ちに「経営方法」を教えてくれるのです。課題は無数に認識され、分析・評価・行動の列挙やふかぼりに事欠きません。
無数に存在する増減分析と経営方法の発見。
(決算評価・個別・別表を開発中)
東北税理士協同組合 ブックセンターにて購入可能
新資格
会社分析から経済を読む
"アップダウン方式経営分析士"
"アップダウン方式経営分析会員"
”決算書”発
景気ウオッチャー(Watcher)
栄枯盛衰
(Ups and downs)分析
通常の決算書だけを見ていても、ただ数字が並んでいるだけでは、会社が成長しているかどうかがわかりにくいものです。
この決算評価書は7つの項目を見ていきますので、部分的ではなく複合的に全体を見ることができます。
点数化されているので、シンプルでありながら、ひと目で成長か後退かがわかります。
数字の奥に隠された経営の本質を一瞬にして知ることができるため、シンプルかつスピーディな経営分析が可能です。
決算書の見方は、営業利益が出ているか否かだけで判断し、営業利益が出ていない会社はうまくいっていない、という見方になってしまう場合があります。
それは一側面から見て正しい場合もありますが、決算書から何かを得ようというときには、必ずしもその限りではないのです。
UpDown決算評価書やコスト増減評価書などを頭に入れておくことで、今期はコストの中でここが問題だったと1つでも気づくことは今後に必ず役立ちます。
例えば、資産の中でキャッシュが少ないと発見する可能性もありますし、粗利益が今年は悪かったなどと漠然とした弱点や問題点が3つ、4つとわかることもあるかもしれません。
そうなれば、その後の経営に変化と進化が生まれます。
経営コンサルタントなどは通常、さまざまな数字を多用し、現在の弱点をついていく場合も多いです。
しかし、そうすることで「木を見て森を見ず」のように、いつの間にか全体的な視点が失われてしまうことがあります。
UpDow方式決算評価書を使うことで、決算書の捉え方がより視野の広い見方になるため、必然的に企業の情報収集や分析をしていることにつながります。
上場企業の決算書などは公開されていて透明度も高いため、インターネットや会社四季報などを用い、話題の会社の決算書を2期分入れてみることで、景気の動向や経済の動向を知ることや分析を行うことができます。
また、5年分の分析をすることで、さらに幅広く会社の歴史や社会の経済についても感知することができ、よりレベルの高いコンサルを行うことが可能になります。
決算書の読み解き方が身についてきた会計事務所の方にもおすすめです。
中小企業の決算というのはときに、あまり変化がないように見えるときもありますが、変化がないときは「マイナス」です。
経済というのは常に成長しているものですから、横並びというのは今の資本主義社会においては減少という判断をします。
そのような見方ができてくるとより立体的に決算書を読むことができるようになり、仕事の楽しさも増すに違いありません。
経営の勉強をされている方や簿記の勉強をされている方も、このUpDown方式を使うことで、決算書の見方のポイントがわかってきます。
経理マン1年目ですと、まだこのUpDown方式決算評価書を作るのは苦労するかもしれませんが、コツコツと決算評価書を作り上げることで力がついてきます。
経営者さんから「労働分配率はどうなの?」と聞かれても、部分的な答えだけではなく全体的な見方でも答えられるようになるのです。
そうすると、会計の勉強もさらに楽しくなってくるでしょう。会計学習の虎の巻にもおすすめの1冊です。
冒頭でもお伝えしましたが、私は福島で40年近く会計事務所を営み、福島県内で財務管理など経営にまつわる講師を数多くしてきました。
私が書いたUpDown方式経営分析は、今やインターネットでどこに住んでいる方でも手に取ることができます。
会計や決算書に興味がある全国、北海道から九州・沖縄まで、全世界あるいは国を越えた方がこの本や決算評価書を読んで、経営についての考えが深まった、決算書の見方が変化した、といったご感想、またときには全くの反論も大歓迎です。
ご意見や反響などいただけたら、さらなる励みとなります。3つの評価書を体験していただければこの上ない喜びです。